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ポジティブ思考とネガティブ思考

大人が心から幸せになると子ども達に良い環境を与えることができる
「アロマと脳科学」を使って、なりたい自分になれる!ことを伝えています

こんにちは。平野百合子です。

「ポジティブに考えることは良い」と一般的に考えられています。
ポジティブシンキングとはどういうものかを心理学や脳科学的に考えてみたいと思います。

私達の性格は「どんな遺伝子を持っているか?」
「どんな経験をしてきたか?」
「世の中をどのように見て解釈しているか?」という要素が大きく関わっています。
ポジティブシンキングもネガティブシンキングもこれらの要素によって決まってくるのです。

以前、脳科学者の中野信子さんがラジオで、「セロトニンの分泌量が他国の人より少ない。」と話されていました。

脳内には「セロトニン」と言う神経伝達物質があり、緊張や不安を抑える作用があります。
俗に「幸せホルモン」とも言われています。

幸せ調査をすると経済や治安、思考の自由など恵まれているはずの日本人がなぜ幸せを感じないのか?
セロトニンの量が少ない理由はこちらのブログをお読み下さい幸福感がないのは・・・

日本人が悲観的(ネガティブシンキング)なのは、日本という土地で生きていく為に必要な思考だったのだと思います。

私達は生きていると、様々な危機に直面します。
「常に楽しいことだけ考えて、明るく笑っている」ことをポジティブシンキングと思われている人もいますが、それは違います。

人には感情があります。喜びや楽しみだけではなく、怒りや悲しみもあるのです。
それを無視して、「いつも笑顔」では心が潰れてしまいます。

本当に必要なポジティブシンキングとは
困難に直面した時、自分は乗り越えられる!と信じて、前向きに挑戦していく思考です。

その前向きな思考であるポジティブシンキングはどのように生まれるのか?
どうしてポジティブな人とネガティブな人がいるんだろう?

オックスフォード大学の感情神経科学センター教授のエレーヌ・フォックスさんは、ポジティブシンキング・ネガティブシンキングの研究をされています。
その中でハリウッド俳優のマイケル・J・フォックスのポジティブシンキングについての研究もされています。

マイケル・J・フォックスは自他共に認める不屈の楽観主義者だそうですが、彼は29歳の時にパーキンソン病になりました。
※パーキンソン病・・・運動や歩行が思うように出来なくなり、やがては寝たきり状態になってしまう病気

その為、ハリウッドスターだったマイケルは映画やテレビでの仕事を断念せざるを得なくなってしまったのです。
でもマイケルは変わらず、人生に対していつも前向きなままでした。

マイケルのインタビューで
「僕はリスクを自覚していないわけじゃない。
この先、どんなひどいことが起こるかもしれないことは、ちゃんと覚悟している。
ただ、どんなことが起きても僕は絶対に対処できる自信がある。
これまでの年月で、何が起きても必ず乗り越えられると学んできたから」と答えています。

遺伝子レベルで見ると、セロトニントランスポーターという遺伝子が、脳内のセロトニンを調節する働きを持っていて、ストレスにも関係しています。
この遺伝子が長いタイプがLL型、中間タイプはSL型、短いタイプはSS型とあります。
LL型は、余分なセロトニンを運び去り、リサイクル効果が高いため、よりポジティブになれます。
反対にSS型はリサイクル効果が低いため、LL型と比べ、ポジティブになりにくいのです。
しかし、たとえ、遺伝子がネガティブな遺伝子だったとしても、成長していく環境や経験で、ポジティブに変えていくことが出来ると分かっています。

ちなみに先ほどのマイケルの遺伝子を調べてみると、特にポジティブという訳でもなく普通レベルの遺伝子でした。
しかも、マイケルの両親はとても保守的だった為、バンドやお芝居が好きなマイケルは家族の中で完全に浮いていたそうです。
そんな中、マイケルの祖母だけが「マイケルは有名になる。マイケルはハリウッドスターになる」と言って、マイケルの味方になって守ってくれたそうです。
そのお陰で、マイケルは自分らしく生きることが出来、強いポジティブな人生観を持つ大人へと成長していくことが出来たのです。

エレーヌ教授はマイケルを研究した後、こう言っています。
「その子のことを絶対的に信じて肯定してくれる大人が一人いれば、その子はポジティブな思考を持つことが出来る。
それは近所のおじさんやおばさんでも構わない」

私達が身に付けなければいけないものは、
「とにかく良いことだけを考えて明るくすること」ではなく、どんなに困難な場面でも自分を信じて、乗り越えることが出来る思考なのです。
その為には、自分自身と向き合い、自分の過去の思考習慣を変えていくことが必要です。
本当の意味でのポジティブな大人が増えれば、必然的に子ども達も影響を受け、ポジティブな思考を持つ大人へと成長していきます。

さらに、社会全体で子育てをしていく世の中になれば、
例え、親がネガティブ遺伝子を持っていたとしても、近所のおじさんやおばさんがその子の可能性を引き出してあげることだって出来るのです!
少子化だからこそ、親だけが子どもを育てるのではなく、社会全体で子どもを育てていくことが大切だと思います。

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